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ファッション販売 03年8月号

導入店スタディ──

ユナイテッドアローズ池袋店 コミーのミラー導入で即時に店内を把握

ユナイテッドアローズの池袋店では、店舗用ミラーを導入し、万引抑止に効果を挙げている。
当初は防犯ゲート、防犯タグ、防犯カメラを設置していたが、2002年6月からカメラの代わりにコミーの防犯ミラーを設置した。

同店はいくつものブース(6コーナー)に分かれているので、お客にとっては「宝探し」的な魅力がある半面、死角が多く、見通しが悪い。また、スペースによっては販売員が全くいなくなってしまう状況が生じる。万引が発生しても、カメラだと後から見るしかないのでダイレクトにその場で対応できない。そこでミラーに変えたという。

店に溶け込むミラーでさりげない目配り

ミラーの場合、入店したお客が今どういう状況かをすぐに見ることができる。例えば、スーツのコーナーで接客していても、ミラーを通してカジュアルのコーナーのお客も観察できる。お客が万引しないか見張るのではなく、お客が今どういう状態かを把握するのに役立っているという。

また、同店が使用しているコミーの製品は、万引の常習犯に対しては抑止効果があるが、一般のお客からはディスプレーの一部と見られているようで、防犯器具に対する抵抗感がない(コミーでは店の環境に溶け込むようなデザインの特性にも応じている)。
万引抑止に万全を期するのは当然としても、一般のお客に「監視されている」という気持ちを抱かせない気配りは必要だろう。
同店の板谷迅店長は「万引しようという気をなくさせる、そんなカッコ良くてスキのない店を目指している」と言う。また、万引に狙われやすい店は、「例えばハンガー什器の下にほこりがたまっているような店」と指摘する。つまり、店の隅々まで気持ちが行き届いていないようなオペレーションがいい加減な店は、「取っても大丈夫だろう」という気にさせてしまうというのだ。
また同店では、どんなに忙しいときでも、必ず「いらっしゃいませ」と声を掛けることを徹底している。一般客には来店に対する感謝のあいさつ、万引犯には「ちゃんと見ていますよ」という警告のあいさつである。

「怪しい」と思われる場合も、監視するのではなく普通のお客と同様にアプローチし、まず接客することで「万引の気」をそぐ。
同社の古川義春管理本部マネージャーは「万引が多いということは店のロスばかりが問題なのではない。お客さまに大変な損失を与えているからだ」と強い懸念を示す。

例えば、カリスマブランドはネットオークションなどで高値で取引されているが、その商品が、万が一にも万引された商品だとしたら大問題だ。お店ではお客が欲しい商品をが欠品し、しかもオークションでは正価より高く購入しなければならないということになるからだ。「それは言語道断という以外にない」と古川マネージャーは厳しく指摘するのである。

■ユナイテッドアローズ池袋店

所在地/東京都豊島区南池袋1-28-2 池袋パルコ3階
売場面積/54坪
年商/20億円(2002年2月~2003年1月)