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日刊工業新聞 06年11月17日号

モノづくり屋自慢1

モノづくり屋はなぜ面白い

ウソ・ゴマカシなし

日本のモノづくり屋は、もっと尊敬されるべきではないだろうか。江戸時代は「士農工商」といって工は商より上位に位置づけられていた。また日本人と中国人に詳しい邸永漢氏によると「日本人は職人、中国人は商人」といっていた。 モノづくり屋と政治家、役人、金融、マスコミ、流通などとの基本的な違いは何だろうか。

日刊工業新聞 06年11月17日号
日刊工業新聞 06年11月17日号

モノづくり屋の世界では、モノができてしまったらウソやゴマカシは絶対に効かない。最近はパロマ工業、松下電器産業、ソニー、三菱自動車などが問題を起こした。数人の被害者が出ただけでも商品を全部回収して、再発防止に全力をあげなければならない。 この時、モノづくりではどうしてそうなったのか、原因を徹底的に究明することが不可欠となる。それが甘いと会社がつぶれてしまう。モノづくり屋は原因究明、再発防止という真実の追究ができることが必要条件になる。

それに比べ保険金不払い事件など、あんなに悪いことをしても1年もたつとみんな忘れてしまう。政治家の世界でも悪いことをしても選挙で勝てば、ほとんどの人は忘れてくれる。モノづくりはウソやゴマカシが効かない。だからこそ面白いのであり、尊敬されるべきである。

役人について言えば、彼らの国会答弁はきわめてつまらない。本当に自分が考えていることをしゃべったら、大変なことになるからだろう。例えば「やってみなければわかりませんよ」という言葉は新商品や新技術開発、新市場開拓では当たり前だ。だが、もしそんな答弁をしたら「そんないい加減なことならやめてしまえ」とあげ足をとられるのがオチだ。

このため、かなり頭のよい人でないと役人は勤まらない。優れた調整能力が必要だが、面白い仕事ではない気がする。