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産経新聞 2001年8月29日号

頑張るホット企業──

独自商品が世界の航空業界席巻

産経新聞 記事主力はコンビニエンスストアなどで使われる防犯ミラーだが、航空機の座席の上にある手荷物入れ用に開発した「FFミラーエア」で、航空業界にその名を知られるようになった。

FFミラーは、表面が平らなのに凸面鏡と同じ様に広い範囲を映しだす。手荷物入れの内側に取り付ければ、すみずみまでチェックできる。平成九年の発売以来、ボーイングなどの航空機メーカーや国内外の航空会社が採用し、一万枚以上を販売したヒット商品になった。

商品の独自性が短期間で世界の航空業界に受け入れられたわけだが、FFミラーはじめ、製品はすべてオリジナルばかりだという。小宮山栄社長によると、他社との「競争」を好まず、自社独自の「創造」を重視する社風がしっかり根づいている。

同時に小宮山氏が重視するのは顧客の意見だ。かつて装飾品として凸面鏡を回転させる装置を開発したことがあったが、顧客のスーパーに聞くと装飾用ではなく、万引防止用に活用されていたのだ。

それを知ったことが、経営の地歩を築くきっかけとなったこともあり、商品が現場でどのように使われているかを絶えずフォローするようになった。

とはいえ、マイペースを崩さないのが小宮山氏の真骨頂。「やってみたい商品はたくさんある。でも、いろんなことに中途半端に手を出すよりは、一つひとつの商品を着実に完成させたい」。頑固な職人かたぎを変えるつもりはないようだ。

トップの一言

「小さな会社だが、航空業界の大企業と渡り合う苦労はない。思い切って相手の意見を聞けば、商品として何が求められているのかをいろいろ教えてくれる」
「一番大事なのは、商品が顧客の役に立つこと。役に立たない商品はすぐに売れなくなる」

取材後記

航空行政には規制が多いし、特許取得にも時間がかかる。そんな中で成果をあげたのは、顧客である大企業の声にきちんとこたえたからだろう。小宮山氏は「会社を大きくすることが目的ではない」というが、顧客重視の経営を続ければ、今後も発展するだろう。

(長谷川秀行)