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食品工場長 08年8月号

クローズアップ

ミラーが映し出す現場改善

食品工場長 08年8月号表紙
食品工場長 08年8月号記事
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食品工場でも多くの支持を集めるミラーブランド、Komy。セキュリティーや安全対策、生産ラインのチェックに至るまで、あらゆるシーンで活躍し、現場改善ツールとして今もなおその領域は広がり続ける。ミラーの果たす役割や可能性などについて、同社・小宮山栄社長とマーケティングチーム・リーダー徳永武史氏に聞いた。

「割れない、軽い、薄い」がミラーの領域を広げる──

──Komyのミラーがここまで社会に浸透できた背景は何だと思いますか。
小宮山 当社はもともと看板業だったのですが、30年ほど前にたまたま遊び心で作ったアクリル製の回転ミラーを展示する機会がありました。思いのほか引き合いが多いので、購入理由をお客さまに尋ねてみると、天井からぶら下げることで、お店の万引き防止に効果があることが分かりました。以来、「役に立つミラー」づくりをモットーに、バリエーションを増やしていったわけです。特にアクリルや「鉄の繊維」とも形容される強度の高いポリカーボネートなどの材質を使用しており、割れない、軽い、薄い、という特性を持つことも多くの産業に受け入れられた大きな理由ではないでしょうか。

──非常に厳しい品質・安全基準をクリアしなければならない航空業界でも採用されていますね。

小宮山 客室乗務員の後方確認やビン(手荷物入れ)の忘れ物防止、爆弾チェックなどを目的として現在、ボーイング社やエアバス社、また各エアラインを含め約7万枚が導入され、最新の超大型旅客機A380(エアバス社製)でも採用されています。FAA(米国連邦航空局)などの耐燃焼性試験にも合格しなければなりませんし、材質から構造まで安全性や軽量化が徹底的に求められます。品質を証明できるものが必要なため、文書も膨大な量になりました。ISO9001の取得も、航空業界への参入がきっかけでした。

──食品工場ではミラーをどのように活用する例が増えていますか。

徳 永 台車やフォークリフトが行き交う場所での衝突防止対策などに使われるのが一般的でしたが、最近では製品の不具合をいち早く発見するツールとして活用される例も多くなっています。例えば、原料ホッパー内の様子は従来、はしごを登って目視することが多かったと思いますが、ミラーを設置することで高所作業を伴うことなく、効率よく確認できるようになります。ただ、割れやすく重いガラス製はラインには持ち込めません。安全なプラスチックミラーが存在することで、初めてこうした活用ができるのです。

──現場に最適なミラーを選定するためにはどうしたらよいですか。

徳 永 形状やサイズ、明るさ、視野角など検討すべき要素が多く、しかも実際に現場で設置してみないと最適かどうかは分かりません。このため8年前から無料貸出制度を導入し、いくつかの製品を試して最適なものを決定してから引き取っていただけるようにしています。

──今後、ミラーにはどんな機能が求められると思いますか。

小宮山 当たり前のように設置されているミラーも、その意味を正確に認識している人は意外に少ないと感じます。「何のためのミラーなのか」をきちんと明記し、その現場にあるリスクを常に伝えていくことが重要になるでしょう。ユーザー自身が設置の背景を理解していないと、ツールの目的は果たせません。ミラーに意識付けというソフトの機能を持たすことがこれからのテーマになります。