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THE21 07年12月号

シェアNo.1の”小さな世界企業”たち

「FFミラー」で世界シェア100%

二〇〇七年に初就航して話題を集めた大型ジェット旅客機、エアバスA380。じつはその手荷物入れに、「世界シェアNo.1製品」が隠れている。それは手荷物入れの奥にまで目が届くように取りつけられた小さな鏡だ。一見どこにでもあるようなプラスチックの鏡だが、さにあらず。平面構造でありながら広い視野角を得られる「FFミラー」という特殊な鏡なのだ。

この鏡を開発したのは、埼玉県川口市にあるコミー(株)という会社だ。パートを含めても従業員数三十人という小さな会社である。しかし、主力商品のFFミラーは世界シェア100%を誇るという、立派な世界企業なのである。
回転看板の会社を経営していた社長の小宮山栄氏が、アクリルの凸面ミラーを回してみたところ、これが万引き防止に役立つと評判に。そこから現在のコミーがスタートした。
小宮山氏は、凸面鏡のもつ視野の広さをフラットな形で実現しようと、新製品の開発に着手。試行錯誤の末、FFミラーをつくり上げた。これは特殊プラスチックの鏡で、フラットなのに通常の鏡の約五倍という広い視野が得られる。しかも軽く、耐衝撃性にも優れるという。コミーの鏡は、銀行ATMの後方確認や車庫の安全確認用の鏡など、私たちの身近なところで大活躍している。まさに、小さくても技術が光る世界企業といえる。