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デルに学んだ物語<連載No.2>

製造業が生き残るには・・・

コミーは10年以上かけて多品種・少量・短納期方式で、1個流しのシステムづくりに挑戦してきた。1個つくる場合でも10個つくる場合でも、1個当たりのコストをあまり変らなくするためには、セット時間(準備時間)をゼロに近づけなければならない。作業方法には「セル方式」(一人で最初から最後まで組み立ててしまう生産方式)を取り入れた。そのため、治具・作業台・棚・運搬具そして機械までも内製化した。

定期的にコンサルタントの指導を受け続け、かなりの高いレベルにまでなった。これは、K社にもできるはずである。

製造業が生き残るには「高い技術」を持つか、「多品種・少量・短納期」しかないのである。なぜなら日本の人件費は中国の20倍、マレーシアの7倍とも言われているからである。トヨタのカンバン方式は、外注に対して弱い者イジメだとの話もあるが、元トヨタの人や、トヨタのサプライヤー(外注・協力会社)にいた人によると、サプライヤーとの真の協力と強い信頼関係で、生産システムを作りあげてきていると聞く。コミーもK社から「コミーとつきあって良かった」と言われるようになりたいとの思いであった。

K社もコミーのダンボール部門であると考えてみた

『デルの革命』の本によれば、「明日の朝、9762個必要になる。午前7時前に、7番扉まで納品してくれというレベル」とある。即ち、「受注情報がサプライヤー(外注・協力会社)にも同時に伝わり、組み立て時にその部品が決められた場所に置かれている」ということであり、サプライヤーとの関係が、緊密で細かいレベルにまで達していることと解釈できる。

コミーとK社の間でも、必要な品種・数の情報を一元化し、即座に共有することを目標とした。コミーはK社があたかも「自分の会社の一部であるかのように」捕らえ、K社をコミーの工場のダンボール部門であるかのように考えてみた。

コミーはお客様から受注し、出荷日を約束している。コミーの工場でミラーを組み立てるためには、すべての物が決められた時間までに、決められた場所に確実に揃っていなければならない。

あいまいだった「受注〆切り・発送日」と

「K社への発注〆切り・納入時間」を徹底!!

お客様と納期の約束をしたからには、K社などのサプライヤーとの納期も決める必要があった。

  1. お客様が翌日の発送を希望される場合には、注文時間に制限をつけさせてもらえないだろうか?
  2. K社には明日使うダンボール箱は前日までに発注し、明朝配達してもらえないだろうか?

時間約束表

その結果、上図に示すように、お客様とコミーとK社の間に「時間約束表」ができた。

(図をクリックすると大きくなります)

ポイントは「お客様からの受注〆切り時間・発送日」と、「K社への発注〆切り時間・納入時間」をはっきり決めたことである。30分でも、いや1分でも遅れた場合は異常(緊急)とみなし、徐々に緊急の注文・出荷を減らすようにした。

受注・発注時間の約束だけでなく、発注の方法も見直した。

ひと目で商品とダンボール箱の関係がわかる一覧表を作り、ダンボール箱の注文書は、価格と必要数だけを一覧表を見ながら、誰でも簡単に記入できるようにした。

こうして、3時にはお客様から翌営業日出荷分の受注を〆切って30分以内には、K社へダンボール箱の注文ができるようになった。

K社は「コミーから送られてきたFaxに対して、返答Faxを送るだけでよくなった」と喜んでくれ、納品書・請求書を別途に書く手間がなくなった。電話でやりとりすることもほとんどなくなり、時間を大幅に減らすことができた。

次回はK社で行ったコミーと同じ多品種・少量・短納期の1個流し方式を取り入れた現場でのカイゼン例を挙げる。

No.3につづく