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ブランド物語

川口市とKOMYのブランド力をあげるには?

ブランド力とは<信用力>×<知名度>と思う
ブランド力についてはたくさんの本があるが、この定義が書かれていないものが多い。
コミーは30 年以上、自社ブランド力をいかに上げていくか考え続けて来た。
その結果、ブランド力とは[ 信用力] × [ 知名度] と考えるようになった。
[ 信用力] とは購入したり、サービスを受けた人が、大変満足し、人にすすめたり、次回もここに決めることである。
[ 知名度] とはどのくらいの人が名前や特長を知っているかである。
知名度は広告に金をかければ一時は増す。
しかし経営者が「この程度の嘘ぐらいいいじゃないか」
と考えていたとすれば、ある日突然、ブランド力がガタガタになり、テレビの前で頭を下げる。
そして社長がやめざるを得ない。「信用力」がマイナスになるのである。
最近一流食品業ブランドでは「白い恋人」「赤福」「吉兆」などのブランド力がガタガタになった。
これらは賞味期限の嘘をついた程度と思うがマスコミで取り上げられてしまった。

小企業のブランド力は[ 地名ブランド力] も大きな要因
 今までのコミーの商品にはKOMY や巣鴨にいた頃の電話番号03-3940-3211(この番号は現在使っていません)を入れていた。ちなみにこの電話番号は社員3 ~ 4 人の頃、大きな会社と思ってもらうためNTT に何度かお願いに行き、ついに貰った番号であった。
大企業などは最後の末尾を1にしている※ところが多く、コミーも末尾を1にし、この3211 でブランド力は少し上がったと思う。
東京から川口に移った後もこの番号を使い転送していた。
地名のブランドは極めて重要である。
商品に社名を表示するときは、海外向けにはJAPAN は不要でTOKYO KOMY だけでよかった。
TOKYO ブランドはすごい。浦安にあっても東京ディズニーランド。
大会社は大宮や川口にあっても東京工場と表現している。
どこの会社か? どこで作ったかは大事なイメージだ。
ネクタイなどもイタリア製と中国製と全くイメージが違う。
京都のお菓子や漬物は京都で作っていると思う。
銀座コージーコーナーは、銀座にお菓子工場はないと思うが、銀座というと響きがよい。
コミーの大切なお客様だったエーワンさんは台東区から千代田区にわずかな距離を移転したことがあった。
「どうですか?」と社長にお聞きしたところ「人の募集だけでも全然違うよ。一流大学の女性たちもどんどん応募に来るよ」
とのことだった。その後、エーワンさんは会社がどんどん大きくなった。
そんなわけでコミーは、製造部門が川口でも商品にTOKYOKOMY のロゴをつけ、転送電話を川口で受け続けて行こうと考えて
みたこともあった。
しかし、コミーは小企業で東京の事務所は無駄になってきた。
またイメージで売る神戸、京都、横浜等のお菓子屋さんとも違い、商品開発やモノづくりで生きている会社である。
※昔のダイヤル式では1が多いほど早くかけることができたため、大企業などは末尾を1にしていた。

エアバス社は何故、コミーミラーを指定商品にしてくれたか?
 そのうち、ボーイング社と同じ規模の会社、エアバス社が世界最大の新旅客機A380 に「コミーのミラーを指定商品として使う」と
世界に宣言してくれたのである。
A380 づくりに協力した会社は日本では21 社あったが、コミー以外のほとんどが一部上場企業である。
何故?「どこにもない商品だから…」「まじめだから…」など考えてみた。
コミーは吹けば飛ぶような社員15 人の中小企業。嬉しかったが、それよりもビックリした。
安心な商品で安定供給ができるかは知ってもらっていた。
経営者がかわって理不尽なことを言い出したらどうするつもりだろう。
いろんな要因が考えられたが、MADE IN JAPAN の地名要因や日本人だから信用してくれたのだと思う。もし
MADE IN CHINA だったら宣言まではしてくれなかっただろう。
コミーでは「エアバス社はコミーを信頼してくれたのだ。
この期待を裏切らないようさらに信頼関係を深めよう」と社員たちに話した。

川口市のブランド力をあげるには?
コミーは数年前から競争のないユニークな商品をつくっているということでマスコミが取り上げてくれるようになった。
まず初めに「川口市にあるKOMY では…」とほとんどが言っていた。
最近借金して建てた新社屋は川口。もう川口から逃げられない。
TOKYO KOMY はあきらめることにした。
川口の良いところや良い人を探し、「川口市のKOMY ブランド」をどう作っていくかに頭を切り替えた。
そんな頃2006 年のある日、発想力の豊かな清水馨八郎先生( 千葉大名誉教授) を国際箸学会の設立の目的でお訪ねした時だった。
「千葉はABCD だ。A はAIRPORT、B はBRIDGE、C はCONVENTION、D はDISNEY LAND だ。」
とおっしゃった。すごくわかりやすい。頭の悪い私もこれだけは一度で覚えられた。
では「埼玉県は…?」考え続けてみたが、千葉にあるものが一つもないだけでなくこれといった特長もないと思った。
そこで「川口市は?」と考え続けてみた。

そうだ!! 川口市は「アイウエオ」だ
川口に移った当初は汚い川とマンション街で好きになれなかった。
けれども「住めば都」で近くの汚い川もよく見れば水はキレイで、カニや鯉などもいて白鷺や鴨なども来て毎日川を眺めるようになっ
た。白鷺が魚を獲ったり、魚の群れがウズを作って回転したり、私の影だけで強く反応するのを見ると面白い。
川口を一言で説明すれば何だろう。川口といえばまず「荒川」を渡る。
そして「鋳物」と安行の「植木」だ。また最近、NHK のアーカイブが移ってきた。
これは「映像」だ。「荒川」「鋳物」「植木」「映像」がそろった。いずれもア行だ。あとは「オ」だ。
オは「オートレース」といった人もいる。「女」といってニタっと笑った人もいる。「岡村市長」「オリジナル製品」でもよい。
それらが気に入らなければ、自分で都合のよいようにオで始まる言葉やOで始まる英語を探して決めればよいのだ。
それをいい続けた。これを色々な人に話したつもりだったが誰も強くすぐ反応してくれなかった。
しかし言い続けることが大事!! 地元中学生300 人の前で話したときは強い反応をしてくれた。
市長、元市長、商工会議所なども少しずつ反応してくれるようになった。

「川口市でモノづくりをしていてこんなことも知らんのか?」
 「川口のこんなこと」をいった人がいた。
『本田宗一郎にいちばん叱られた男』という本を書いた岩倉信也さんである。
岩倉さんに言われた「こんなこと」とは、
Q.「何故、浜松にいたHONDA は東京を通り越して和光に工場を移したか」
A.「それは和光近くの川口にはすぐれた鋳物屋や小さな製造業があったから…」
ということだ。
「車の世界一のブランド」はトヨタかも知れない。
しかし車だけでなく、オートバイ、ジェット機、ロボット、太陽電池なども作っている「モノづくり屋のブランド」はHONDA が世界一ではないだろうか。
最近亡くなったが建築家の黒川紀章はホンダのジェット機を発注していたという。
これならホンダというモノづくりのトップブランドにのっかって、川口ブランドを売り出すことができるはずだ。
まずコミーの英文カタログの住所の脇にこれを入れることにした。
KAWAGUCHI– city, 0.5 million population, is historical and industrial city located next to TOKYO.
Q. Why did HONDA move a factory from HAMAMATSU-city to WAKO-city instead of TOKYO?
A. Because there are excellent iron casting companies and good small manufacturers in KAWAGUCHIcity
near WAKO-city.
川口のモノづくり屋なら、すべての会社がの海外向けのカタログには上記を入れてはどうだろうか。
何万回も同じ言葉を繰り返さなくては知名度はあがらない
ブランド力を上げるには社名やキャッチフレーズなりを何千、何万回も繰り返すことだと思う。
昔、セコムが社名を変えた時「定着するには10 年かかる」との社長の言葉があり、「セコム」を何度も何度も繰り返して広告していた。
コミーも「死角を生かす気くばりミラー」を15 年ぐらい何度も繰り返したつもりだが、いつの間にか自分があきて使わなくなってし
まうことがあった。
これではいけない。政治の世界でも選挙の時うるさいほど氏名やキャッチフレーズを連呼している。
この方が少しは嫌われても名前を覚えてもらえ、票が集まるからだ。
小泉元首相は「郵政民営化」だけを繰り返し、たくさんのチルドレンを作った。
その後、小沢さんは「国民生活第一」だけを繰り返し、たくさんのチルドレンを作った。
当時の全面広告を比較すると単純な言葉を繰り返した方が勝利した。
本人に迷いがあるようではいくら宣伝してもブランド力は上がらない。
迷いがない言葉を何度も何度も繰り返したらいつの間にかブランド力があがっていくと思う。

「川口市なら行ってみたい」「川口市の会社なら仕事を頼みたい」となるには?
私自身、東京にいた頃は川口といえばダメになっている大きな鋳物工場とマンションのイメージがあった。
しかし、移ってみると中小のすばらしいモノづくりの会社がたくさんある。
工具屋さんもかなりある。知らなかった。
「川口アイウエオ」と「HONDAのこんなこと」を川口の人口50万人の1割でも知り、世界に伝われば、「川口にモノづくりを頼みたい」とか「川口に来てみたい」そして「川口の鋳物工場でドロドロに溶けた鉄を見たい」「アーカイブや植木を見てみたい」と全国の人だけでなく、世界の人も思うようにならないだろうか。

これからは川口市の歴史や特長を研究しながら、「川口ブランドづくりの研究会」をできないだろうか。

(08年02月)