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「掃除と分類」物語<連載No.5>

「分類」はコミーにとっては仕事の基本。 (其の一)

当初はこの物語のタイトルを「整理整頓」物語とか「SS」物語とかにしようと思っていた。
しかし、分類をきちんとしなければ、整理・整頓どころではないと次第にわかってきた。
コミーが看板業の頃は分類や整理、整頓などの問題はなかった。
しかし、現在は「多品種、少量、短納期」を目指している会社であり、ユーザーは「身近なコンビニから航空機まで」あり、それぞれに「売ってくれる人、取り付けてくれる人、使ってくれる人」などがいて、それらをきちんと分類せざるを得なくなった。
それには書類の見出しづくりや、商品、部品などのネーミングや表示方法をどう作っていくかの言葉探しや言葉づくりの闘いであった。

まずは社外向けの分類の経験から

例えば、電話帳に「コミーさんはどの業種(業界)に入れますか」とよく聞かれた。
目的を考えるなら「防犯用」「安全用」「サービス用」「効率アップ用」などに使ってもらっている。
これらに役立つものであるが、この業界だけではぴたりと来ないし、素材はアクリルミラーであるが、プラスチック製品業界でもそぐわない。
やっと鏡があったので、そこに入れてもらっているが、鏡は家庭用か携帯用のガラスの鏡のイメージである。鏡業界があるとすれば、ガラス業界の一部かもしれない。
また、カーブミラーといえば、「ミラーがカーブしているか」または「道路のカーブしているところにあるか」のイメージで皆が知っており、なんとなくコミーの商品にイメージが近いように見える。
しかし、コミーではカーブしていないミラーも作っている。
しかも道路のカーブしたところにつける鏡はほとんど作っていない。
混乱をさけるため、我々は道路に使う鏡を「道路鏡」と呼んでいる。

コミーも昔は「凸面ミラーを作っています」といえば、普通の平らな鏡とは区別がついた。
しかし、今はFFミラーといって、フラット型凸面機能ミラーのメーカーでもある。
だから「おまえのところは何屋だ?」「どこの分類に入れたらいいんだ?」で困っていたときに「死角を生かす気くばりミラー」という名コピーが生まれたのである。
形状の分類にせずに、「死角をなくす気くばり」という目的の言葉にしたのである。
しかし「死」という言葉は良くない。昔42cmの看板を作ろうとしたことがあった。しかし「42cmはやめてくれ。その前後の寸法にしてくれ」と言われたことがあった。「シニ」は使わないでくれという意味であった。
そのため「死角を生かす気くばりミラー」が生まれたとき 「死」という文字にかなりの抵抗があったが、「死角を生かす」すなわち「死」が「生」に変わるんだという説明で納得し、これを皆に説明することにしている。

「コミーは『死角を生かす気くばりミラー』だけをやっています。『自分を見る鏡』はやっていません」ということにして、ミラーを材料や形状で分類しないのである。

最近コミーをベンチャー企業ととらえた人がいた。ベンチャーとは冒険であり急成長するかも知れないし、いつつぶれるかも知れないというイメージがある。コミーは絶対つぶしたくない。そのため急成長もしたくないので、ベンチャー企業の分類には入れてもらいたくない。

次回は社内での話。

No.6につづく