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新社屋建築物語<連載No.6>

6. ようこそ新社屋へ

●十分な広さがある地上3階建ての新社屋

新社屋は地上3階建てで、1階と2階が工場、3階が事務所となっている。 3階は営業部門がある事務所の他、ショールームを兼ねた展示室、大会議室、戦略室(小会議室)、和室がある。 新社屋の各階の面積は以下の通りである。参考までに旧社屋の面積を比較すると、図のようになっている。

移転により、全体で1.3倍、作業場が2.1倍、開発室が1.7倍、倉庫が0.7倍になった。将来を見据えて、作業場、開発室を面積的に充実させた

●問題や状況などの「見える化」のための戦略室

仕事を進めるうえで日々直面する問題、今後現れるであろう課題を社員全員で共有し、解決のための知恵を出そうと設けたのが戦略室である。 社員たちは、その都度気付いたことをホワイトボードに書き込み、またメモを壁に貼り付ける。 一人ひとりの社員が感じた問題・課題をすべてこの部屋に集め、それを全員の目に触れさせるのである。 こうして1人の問題は社員全員の問題となる。 また各共通の書類もこの部屋に集中させるようにしている。 どうしても持ち出しが必要な場合は、コピーをとってそれを使う。 このため、誰かが使っているから書類がないという事態を避けることができる。 戦略室を設けたことで、「問題・課題の発見から解決」にいたる流れがシステム化できるように現在も取り組んでいる。

●日本のモノづくり文化が集積した「畳の部屋」

新社屋3階には「畳の部屋」と呼んでいる和室を作った。 なぜ和室を作ろうと思ったのか…当初はこの問いに答えるだけの十分な用意はなかったし、機能性重視の姿勢とは矛盾するかもしれない。 しかし今、和室を作って本当によかったと思っている。 和室は休養にはもってこいのスペースだ。昼寝をすることもできるし、宿泊もできる。 従業員が体調を崩したときには保健室として使うこともできる。 またこの和室には、モノづくりの原点が詰まっている。 床の間の板には川口を象徴する鋳物を置き、部屋の床はヘリのない真四角な琉球畳を敷いた。 今は、箸を陳列している。壁も腕の良い職人が見事な風合いに仕上げてくれた。 他にもこの和室には日本の伝統的な技術・技能によって仕上げられた多くの特色があり、モノづくり文化に直に触れることができる。 コミーを国内外にアピールするときにも、大きく役立つはずだ。正座して居住まいを正し、モノづくりの原点を見つめ直せば新たな発想も生み出せるのではないだろうか。 この「畳の部屋」ができたのは、インテリアデザイナーの大渕澄夫さんのおかげである。

伝統的な技術によって仕上げられた畳の部屋。

●これからのコミーを知っていただくために、新社屋 見学会と交流会を開催

2006年9月9日、新社屋見学会と交流会を開いた。 この催しは、これまでお世話になった皆さんをはじめ関係者の方々に、新しい生産現場となる場所を見てもらいたく、案内状には、 「今までは気軽な無借金経営でしたが借金会社になりました。 これを機に全社員が『開発・営業・制作・CS・生産システム』等、心新たに学習していけたらと思います」 と書いた。 当日は11:00~12:00までを新社屋見学会とし、その後「川口そごう」10階のバンケットルームに移動して、交流会を催した。 新社屋見学会には岡村幸四郎川口市長をはじめ、多くの方がいらした。 大型機械を搬入しただけで、他の機器や机などの備品はまだ配置されておらず、会社に雰囲気や作業の流れをイメージするのは難しかったかもしれない。 しかし、それぞれの場所では担当者たちが、自分たちの仕事や製品についてわかりやすく説明していたこともあり、コミーへの理解をいっそう深めて下さったのではないかと思う。

●「コミーの詩」を披露した交流会

畳の部屋にて

交流会の会場正面には 「おかげ様で新社屋 出会いの喜び 創る喜び 信頼の喜び これからも… もっと、もっと」 「喜べば 喜びごとが 喜んで 喜び集めて 喜びにくる」 という言葉を掲げた。 司会は社員の徳永が務め、まず社長の小宮山が挨拶、新社屋建設に当たって頂戴した多くのアドバイスに感謝の言葉を述べた。 その後、当社技術顧問の篠﨑さん、小原歯車工業社長の小原さんの話、そして、当社SS(整理・整頓)顧問の但木さんが乾杯の音頭をとった。さらに文明出版社社長の伊藤さん、シンキングマネジメント研究所社長の今井さんなどからの話。 当社、制作顧問でハーモニカの名手でもある菅谷さんが「隣組」の替え歌で社長が作詞した「コミーの詩」を演奏、出席していただいた全員で唱和した。 専務小山が今後のご指導とご鞭撻のお願いをし、これまで小宮山とコミーを支えてくれた元・竹井機工社長の竹井さんの言葉で締めくくった。 また歓談の時間には今井さんの著書のサイン会も行われ、大変好評だった。 その後、新社屋で2次会が開かれ、さらに親交を深めた。 11月11日には主な取引先・外注先の皆さんに来てもらい「お互いのQDC(品質・納期・コスト)向上へ!!」をテーマに、新社屋見学会と交流・勉強会を開いた。 ここではさらなる効率化を目指すために、デルなど先進企業に学び、またお互いがわかりやすい「約束」の重要性の再認識、定期的な評価の必要性などを話し合った。

交流会 於川口そごうバンケットルームにて

●アンケートに表れた社員たちの声

9月19日、新社屋での操業が開始された。 その1カ月後に、従業員たちに新社屋に対するアンケートを実施。 主な回答の要約は 〈良くなった点〉 ・工場と営業部門が一体化したことで情報の伝達やコミュニケーションが円滑になり、ミスがなくなった ・広くなって動線がわかりやすくなり、他人とぶつかることがなくなった ・作業場が広くなり、生産ラインのスペースにもゆとりができて、作業効率がアップした ・戦略室があるので、打ち合わせや会議に集中できる 〈悪くなった点〉 ・1階と2階に生産現場が分かれたので、全体の把握ができにくくなった ・広くなった分、移動歩数が増えた ・道具類が偏在し、1階と2階を行き来する回数も多い ・悪天のとき、屋外階段の移動がつらい また改善して欲しいこととして「清掃ルールの確立」や「屋外階段・自転車置き場の雨対策」を挙げる者が多かった。 従業員から不足との指摘があった作業台や棚の増設にはすでに取り組んでいる。 今後は顧客や外注先、近隣など当社と関係する方々など社外の声にも耳を傾け、よりよい職場環境を目指していきたい。