Home > コミー物語 > 航空業界参入物語<連載No.9>

航空業界参入物語<連載No.9>

ヨーロッパでも、「「軽量=高技術」の評価を得た

日本、そしてアメリカに続き、ヨーロッパにも。 SASでは、航空機の装備の軽さがいかに大切かをあらためて知ることができた。

SAS社屋前にて
SAS本社は 美しいガラス貼り!!

●ヨーロッパでの販促活動。SASを訪問。
FFミラーエアは、当社全体から見れば約15%(2000年度)とわずかではあるものの、順調に受注数を増やしていった。しかし、それらがどのエアラインのどの機種に装着されているか、すべてを把握できているわけではない。ボーイング社を通して納品されていた北欧のスカンジナビア航空(SAS)もそのひとつである。我々がSASにFFミラーエアが装着されているのを知ったのは99年秋のことだった。どうしてもその現場が見たいと思い、10月に一週間の予定で、ストックホルムのSASをメインにエアバス(ヨーロッパ最大の航空機メーカー)や客室内装品メーカーへの販促活動をおこなうためにヨーロッパに出張した。 SASの本社ビルは美しいガラス張りの建物で、管理職クラスの部屋であろうと思うが、それぞれの広々とした個室などもガラス張りで開放的な雰囲気であった。また、アスレチック施設なども完備され、社員同士のコミュニケーションも活発であるように感じた。 同社では、シニアエンジニアとマネージャーの2人が対応してくれた。彼らから「FFミラーエアは軽くていい」という評価をもらった。

●「軽さ」イコール「技術の高さ」
航空機の部品は「軽量であること」が極めて重視される。航空機は全体の重さが決められており、内装が軽ければその分、他のものを収容することが可能になる。つまり、機体の重さを一人分軽くできれば、座席をひとつ増やして乗客を乗せられる。反対に機体そのものが重くなれば、乗客数を減らさなければならない。それくらいストレートに売上げに響くのである。そのために「軽さ」イコール「技術の高さ」と評価され、重く作ってしまった内装会社にはその後仕事がこなくなるともいう。(ちなみに従来型の平面ミラーは1個あたり約800gでしかも全体は見えないが、FFミラーエアは30~130gで全体が見える)。 またSASの担当者は、用途の一つが、ビン(手荷物入れ)内に爆弾などの危険物が仕掛けられているかどうかを調べる「ボン(爆弾)チェック」であるとハッキリと言われた。日本では「忘れ物をチェックする」という言い方であったので、我々もあまり意識してなかった。しかし今回、SASの方々が、「ボンチェック」と言っていたことから、使い方を明確に知ることができた。この時は、FFミラーを実際に装着している航空機は見ることができなかったが、このSAS訪問だけで十分にヨーロッパ出張の価値があったと感じた。

設置写真 歩きながらひと目で見えるワ!
なんと、左右2ヵ所に付いていた!! (SAS B737-600)

●なんと、左右2ヵ所に付いていた!! 帰国後のミーティングでは、SASのミラー装着方法が話題の中心となった。「どんな装着をしているのだろうか?」「役に立っているだろうか?」という疑問や「実績の写真は撮れないだろうか?」という希望もあった。そのため「再度ストックホルムまで行き写真を撮ってこよう」とか「現地の日本人を探して写真を撮ってもらおう」という意見も出た。しかし一番いい方法は、直接SASに頼むことだろう。ダメモトと思い、SASの担当者にお願いをしてみた。するとすぐにメールで、FFミラーを装着している写真を送ってくれた。お互いの信頼さえあれば、こうした依頼、折衝も実に簡単な時代になったものである。 ところが、その写真を見て驚いてしまった。装着位置が違うのである。 以前からちょっとおかしいとは思っていた。一つのビンにミラー1枚のはずだが注文枚数が多いのである。その理由がこの写真で判明した。 当社が研究、開発したビン用のミラーは天井1ヵ所に装着するものだった。ところがSASでは、左右2ヵ所に装着してある。さっそく社内でビンの模型を作り、双方の比較をしてみたところ、SASの方法であれば、客室乗務員が立ち止まらず、歩きながらビン内をチェックすることが可能だった。しかし、もともと天井付けとして開発した商品を利用しているために、機能の面でFFミラーミラーが100%生かされてはいない。また、デザイン的にもカイゼンの余地があるように感じた。現在は、こうした利用方法を考慮した形で、新たなFFミラーエアを開発、提案している。

ISO9001
99年10月18日認証される

●1999年10月、ISO9001取得 こうした海外での販促活動に伴い、ISO9001*取得も重要な課題になってきていた。ボーイング社からの初めてのFAXにも「ISOを取得した方がボーイングだけではなく他社にも売りやすいですよ」というアドバイスがあったが、実際に、アメリカの内装会社からの発注条件のひとつとして「ISO取得済」であることが掲げられていた。この業界で生きようとすれば、ISO取得は必要不可欠であった。 そして1999年1月にISO取得目標宣言をおこない、10月18日には無事ISO9001を取得することができた。 この1999年は受注はまだ微量であるにしても、「種蒔きの時期」として何でもやってみた年であった。そして2000年は、戦略を明確化し、進行表を作り、予算をかけずに実を取り込む時期と位置付けた。 *ISO取得に関する詳細は「ISO9001短期取得小企業物語」をクリックしてください。