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「万引問題」物語<連載No.4>

万引問題は、捕まえた人に聞け!!

「ミラー不要」の社長判断を一転させた人は?

コミーがミラーの効果を数値化できない理由は? ミラーの導入の多くは社長の判断。それを変えさせたのは?

商品ロス全体の中で万引きだけのロスの占める割合は? ミラー導入の効果を数字で示してくれと言われることがよくある。現場担当者がミラーの効果を理解していても、社長への提案には費用対効果の数字が必要だというわけである。 しかし、コミーは数字を出さない。いや、出せないのである。その理由は次のようなことである。

○万引以外の商品ロス要因

商品ロスは、万引ロスの他にも、内部不正(内引き)や廃棄ロス、値引きロスなど複数の要因で発生しており、万引単独のロス把握は難しい。また、商品ロスを確定するための棚卸し自体の精度の問題もある。

○複数の万引防止機器の相互関連

防犯ミラーを積極的に活用している店は、ミラーに加えてTVカメラや防犯ゲート・タグなども使用していることが多く、ミラー単独の効果を把握しにくい。 さらに問題を複雑にしているのは、導入効果のデータをとる期間をどれくらいにしたらよいのかという問題である。あるお店では、TVカメラを取り付けた後、しばらくは効果が上がったが、半年もすると、また元のロス率に戻ってしまったという。 機器により初期効果が現れやすいものとそうでないものがあるらしい。こうしたことを考えると、短期間のデータをとって「このように効果がありました」などと軽はずみなことは言えない。

○顧客店舗データ公開の難しさ

仮に万引防止効果の数値が得られたにしても、それはお客様である店舗の貴重なデータであり、その社名、店舗名を明らかにすることはできないだろう。そして、出所が明らかでないデータでは、信用してもらえないだろう。

何よりも大事なのは、万引防止にかける人の熱意と教育だ!

以上が、コミーがミラーの効果の数字を出さない、出せない理由である。 これに加え、もっと忘れてはいけない重要な要素がある。それは「人」である。 どんなに防犯設備を充実しても、「万引を許さない」という店の現場と経営者の強い意志がなければ、万引を減らすことができない。そして、ミラーをはじめとする防犯機器は、あくまでその人たちの道具にすぎないのである。 機器を導入しての効果、数字に最も影響力があるのは「人の力」、その道具を利用するノウハウや教育システム・指導力であるからだ。 そうした能力のすぐれた店の好数字・好結果を、ただ道具の導入効果として示すのは、やはりおかしい。 このように万引防止効果を数字にすることが難しいため、大手小売業にしても、数字を基にしての検討というよりも、トップの判断でミラー導入の可否を決定していることが多いようである。 10年以上前のことだが、ある大手小売業A社は、「ウチの偉い人が決めた」という。そしてそのライバルB社に聞くと、トップの「みっともないから使うな」という方針で導入しないとのことだった。 つまり、ミラーを使うも使わないも、経営者の考え一つ、といったところがあるようだ。

社長の「ミラー不要」方針を一転させたのは、 保安会社の要望だった!

数年前のことになるが、都内の大型書店の総務課の方から電話があった。 書店は万引被害の多い小売業であるが、その店舗は都内でも有名な店であり、コミーとしても是非ミラーを導入して欲しいと思っていた。そして、我々はもちろんのこと、代理店の人もたびたび営業に訪れていたものの、社長方針でミラーは使わないとのことだった。 そのお店から声がかかったのである。良い話だといいがと思いつつも、これまでの営業が不調であったことを考えると、楽観はできない。 期待と不安を胸に抱きつつ同店を訪ねた。 すると、その総務課の担当者は「この店に最適なミラーを選んで提案して欲しい」というのである。 喜んだというよりは、まずは驚いた。社長方針が変わったとでもいうのだろうか。担当者は続けた。 「当店の万引防止をお願いしている保安会社から店内にどうしてもミラーが必要だと要望があったのです。 前にも言ったように、方針としてはミラーを付けたくないのですが、この保安会社には全幅の信頼をおいており、そのたっての希望ということで社長のOKも出ました。今すぐその保安員の方を呼ぶので、どのようなミラーが良いのか相談の上で決めて下さい」

保安会社、保安員の仕事とは

保安会社を知らない方も多いのではないだろうか。 制服などを着て会社の玄関などに立っている人は警備会社のガードマンである。 一方、保安会社からお店に派遣される保安員(会社によっては保安士と呼ぶ)は、私服で店内を巡回、万引犯を捕まえることによって「万引問題」をなくすプロである。 総務の担当者から呼ばれてやってきた保安員Oさんは、かなり年輩の女性で、一緒にフロアを回ることにしたが、階段を上るたびに両肩を上下させ息を切らせている。本当にこの方が万引犯を捕まえたりするのだろうか。正直、そう感じた。 しかし、Oさんと話をしてみて、息を切らせていた理由がわかった。ここに来る直前、万引犯を一人捕まえたばかりだったのだ。 50歳前後のかっぷくのいい紳士(のように見えた万引犯)が、画集などの豪華本数冊を万引する現場を確認した後、追跡して捕まえ、警察に引き渡したという。 Oさんからは、売場現場で実際に万引防止を行う立場から、この店舗に必要なミラーの条件などを詳しく聞くことができた。おかげで、この店舗にコミーの最善のミラーを提案、導入してもらうことができた。 この経験を通じて、保安員の方々が、お店の経営者や販売員以上に、防犯ミラーをまさに死角をなくす道具、必需品として活用していることを知ったのである。

万引防止のプロ集団との出会い

Oさんもかなりのベテラン保安員であったが、その上司である統制指令長は、さらに“凄腕”で、この大型書店にミラーの導入を強くお願いしたのも、統制指令長であるという。 またこの女性指令長は、第42回江戸川乱歩賞受賞のミステリー小説「左手に告げるなかれ」(渡辺容子著)のヒロインのモデルにもなったという。 早速この本を買い求めた。本の帯には、「スーパーの万引捕捉に賭ける女性保安士が巻き込まれた殺人事件!」と書いてあった。 この小説には、スーパー、コンビニの万引の実態と、それと闘う保安員の姿が生々しく描かれていた。 我々が「現場に聞け!」という時、お店の担当者、販売員の方を念頭に置いていたが、保安員は万引犯を捕まえているだけに、まさに生々しい「現場中の現場」であったのである。 万引問題について語れる人は山ほどいた。我々でも語ることができる。しかし、それは推測の域を出ない。 我々は、何とかその統制指令長の話を聞きたいと思った。 この保安会社はC社、そしてその統制指令長の名は、安藤利子さんである。そして1998年9月、その願いが叶うこととなった。

No.5へ続く

お試し無料貸出し制度

最適なミラーを選ぶには(1)映る範囲、(2)像の大きさ、(3)使用環境の3つの条件が決め手になります。 現場で確認したいこともあると思います。詳細はご連絡ください。(個人のお客様は除きます)