Home > コミー物語 > 東京都立葛飾ろう学校 衝突防止物語<No.2>

東京都立葛飾ろう学校 衝突防止物語<No.2>

衝突の危険性が劇的に減った!


 ミラーを設置してから約1か月後の7月29日、社長の小宮山と制作担当の椙谷も同行して設置後の状況を聞きに行った。牧野先生が校内のミラーが設置してある個所を回りながら詳しく説明してくれた。途中からは戸石副校長も一緒に案内してくれた。
 実は、牧野先生が職員の方々に実施したアンケート結果を事前にもらっていたので、役に立っているらしいことは想像できたのだが、職員室近くの廊下で戸石副校長から直接「ここでの衝突の危険性が劇的に減った!」と聞いたときは本当に嬉しかった。牧野先生も「衝突はもちろんヒヤリとするような場面もほとんどなくなった」と言ってくれた。
 ミラーをつけてからは、廊下を走る子も減ったそうだ。牧野先生は、指導する先生方に対して「ミラーをきちんと使うまでいかなくても、ミラーがあるな、映っているな、とわかってもらうだけで構わない」と言っている。幼稚部・小学部の子どもたちは、「ミラーを見て安全確認」までできない場合も、ミラーがあると気づくだけで「あっ、走らないようにしなきゃ」と思うようだ。そうすると結果的にヒヤリ・ハットの減少につながる。
 職員の中には、「こんなにたくさんミラーをつけないと安全を保てない学校だと思われないか」と心配する意見もあったそうだが、牧野先生は言う。「子どもたちの多くは、ミラーが付いたことで曲がるときに気をつけるようになった。ミラーが交通教育のきっかけになっている。交通ルールは、子どもたちにとって社会にいろいろあるルールの原点といえるもの。校内でルールを守った通行ができるようになれば、外の交通ルールを守ることにもつながる。法律など社会のルールを守ることも、その延長線上にある。ミラーがそうした教育のきっかけに、すごくなっている。」

 

設置例1. 職員室付近の廊下

職員室から出てきた先生と、廊下を歩いている高校生との衝突の危険が高かった場所。①のミラー(スーパーオーバル)をつけてから危険性が劇的に減った。
②は今回寄贈したものではなく、もともとあったミラーを、場所を変えて設置しなおした。

職員室付近の廊下写真

 

“見ようね”なんて書かなくても見るよ!

LOOK表示
新たに取り付けた表示


 子どもたちのミラーに対する反応はさまざまだったようで、「見るのが習慣になった」という子もいれば「ミラーがあろうがなかろうが、角は危険だよ」という子もいるそうだ。ただ、牧野先生が言ったように、ミラーを見ない子に対しても、廊下を走ることへの抑止効果にはなっているようだ。
 ミラー自体に興味を持つ子もたくさんいる。「おもしろ~い。どうして平面なのに奥まで見えるの?」と質問してくる子や、高校生くらいになると「このミラー高いでしょ」「作るの大変だろうね」などと言ってくる子もいる。ミラーのデザインを褒めてくれた専攻科デザイン系の生徒もいるそうだ。
ミラーにつけた注意表示は、あまり好評ではなかったそうだ。「”見ようね”なんて書かなくても見るよ!」ということらしい。「かっこ悪い」という手厳しい意見もあった。
 コミーにとっては表示などなくても活用してくれるならそのほうがいいが、できればミラーを見る子どもをもっと増やしたい。そこで7月29日の訪問の際、写真のような新たに作った表示を試しに貼らせてもらった。武蔵野美術大学の大浦一志教授にデザインしてもらったので、前よりずっとカッコよくなっていると思う。牧野先生も、文字よりこっちのほうが子どもたちにとってはいいだろうと言ってくれた。これでミラーに注目する子が増えてくれればいいのだが。